都草島(ドチォド)の熟練塩職人崔進山(チェ・ジンサン)、崔信一(チェ・シンイル)父子率いるシンイル塩田にて15年熟成という類を見ない非加熱長期熟成天日塩が生まれました。手作り手作業にこだわりながら、塩田で初のISO22000国際認証を取得された想いと技術の賜物が精の煌です。
天日で結晶化された塩は、にがりを含んだ水分を自然に落とす「枯らし(熟成)」の工程を経ることで苦みが抜けまろやかになっていきます。醤油や味噌、酒などのように熟成によって味わい深くなる食品がありますが、天日塩も長く熟成されるほど角が取れ旨味が増すため、長期間熟成されたものがより希少で高級とされます。
天日塩のパイオニア「シンイル塩田」
チェ・ジンサン氏は1967年から都草島で天日塩の生産を始め、1973年生まれのチェ・シンイル氏は軍を除隊後に島に戻り父親に合流して「シンイル塩田」を共に経営しています。
塩田は海水を取り込む貯水池、水の蒸発により塩分濃度を上げる蒸発池、塩の結晶を採取する結晶池からなります。都草島の清浄な干潟の海水は一般の海水(塩分濃度3.5%)に比べて1%に満たないほど濃度が低く、塩の結晶を得るのに手間がかかります。さらに「シンイル塩田」では善い御塩を得るために天候の善い時期を選び、通常よりも短い5月から9月をめどに製塩作業を行う為、その間の職人の手間は並大抵のものではありません。
短期間で工業的に製塩する精製塩と違い、天日塩は手作業にこだわります。すべては善い御塩作りの為に。チェ・シンイル氏は天日塩の製造と食品衛生管理においてパイオニアとなり、世界に先駆けて塩田製塩の改革を進めた偉大な功績を讃えられています。

2006年:塩田業界では世界初!国際認証ISO22000:2005(UKAS)取得
2008年:全羅南道知事が授与する「誇らしい全南人賞」受賞



「シンイル塩田」では良質の塩を得るために時期を選び、通常よりも短い5月から9月限定の製塩しています。最大限に自然に依存するその製法は、実は職人による多くの作業が必要となります。その手間が惜しみなくそそがれ、白く美しい塩の結晶が完成します。
シンイル塩田のこだわり
- 濃度測定器を除いたすべての道具は、接着剤など化学的成分なしの素材で直接製作して使用
- 錆びやすい金属釘や化学物質を排除し、環境にやさしい素材を採用
- 塩を運ぶ台車とレールを素材から検討し、オリジナルで作成
- 最終工程の結晶池には甕板※(石板)を採用
- 衛生的配慮を施した作業帽・作業服を採用
※特注の甕板は、水質項目基準の58種類を検査に適合した最高品質で韓国水資源公社(K-Water)浄水用水槽の中に使われる規格と同レベル
適切な環境で長期熟成保管
この素晴らしい天日塩、さらに15年熟成保管することはたやすくはありません。太陽と風と海水と干潟の自然調和に、熟練塩職人と最適な熟成保管環境が寄り添います。こうして韓国でも稀と言われる15年物の非加熱長期熟成天日塩が生まれるのです。
