塩コラム

善い御塩とはなんだろう?その3

「本当に善い御塩を一人でも多くの方にお届けする」
という想いで日々活動しているすくねっと®です。

今回は「善い御塩とはなんだろう?その3」。その1、その2では私たちが思う「善い御塩」の定義と、御塩を語る上で外せない「ミネラル」についてお話しました。

地球上には人工的に創られたものも含めて100種類以上の元素があります。それらの中で生体を構成する主要4元素(炭素、酸素、水素、窒素)以外を総称してミネラルと呼ぶのですが、なんと約60種類のミネラルが人間の体内に存在していて、いまだ解明できないことも含めて私たちの生命活動に貢献していると言われています。

そして世界の塩のうち約1/3の原料となる海水(約2/3は岩塩、一部湖塩)には80種類以上のミネラルが含まれています。海は生命の源といわれ、私たちの体液の組成も海水に近いとされています。数多くのミネラルが生命活動に必須であり、それらのミネラルは海水に含まれているのなら、海水中のミネラルをそのまま結晶化できたならば、それこそが「善い御塩」なのではないかというのが私たちの第一の結論でした。すなわち必然的に答えは「天日塩」、しかも清浄な海水からできるものでなくてはならないのです。

ミネラルの中でも私たちが重視したのがカリウムでした。塩の摂り過ぎが高血圧の原因とされて減塩がブームとなった原因はカリウムの不足ではないかということを考えたのです。私たちの身体は実によくできていて、体内に入った栄養分を細胞に採り入れる為に浸透圧調節を利用しているのだそうで、重要な働きをするのがナトリウムとカリウムだというのです。(概念図参照)
つまりナトリウムだけでは浸透圧調節がうまくいかないということです。
天日塩にはカリウムがある程度は含まれています。

さてあとは「非加熱長期熟成」ですね。その2でも触れたように日本には本当の意味での「天日塩」が存在しません。それは「せんごう塩」と言って、濃縮した海水を釜で煮詰めるという製法をとっているからです。これだと何がよくないのか。実はこれを科学的に説明することは至難の業です。

非加熱の天日塩をお薦めしているサイトなどを見ると「本来生きている塩が死んでしまう」「ミネラルが変質してしまう」などと書いてあったりします。「そうそう!そうなんだよ」と私たちも言いたい。
でも言えない(笑)
今のところ私たちが説明できるのは、煮詰めることで硫酸カルシウム結晶が多く塩の中に残るのではないかということです。硫酸カルシウムはいわゆる石膏の主成分です。石膏は漢方の代表的な清熱薬(熱性疾患や炎症を鎮める)ですが、常用すべきものではありません。また水に溶けにくく体内で老廃物となりやすいと考えられます。

従って「非加熱」で結晶を得た天日塩が望ましいということが言えると思います。

「天日塩」にせよ釜で煮詰める「せんごう塩」にせよ、最終工程に近いところでいわゆる「にがり」成分をある程度取り除くことが必要になります。「にがり」の主成分は塩化マグネシウムですが、これが多いと苦くなり、また固まりやすい塩になってしまいます。
せんごう塩は一般に遠心分離機で一気ににがりを取り除いていくので、必要なカルシウムやカリウムまで取り除いてしまいます。

一方、天日塩ではにがりを含んだ水分を自然に落とす「枯らし(熟成)」の工程を経ることで苦みが抜けまろやかになっていきます。醤油や味噌、酒などのように熟成によって味わい深くなる食品がありますが、天日塩も長く熟成されるほど角が取れ旨味が増すため、長期間熟成されたものがより希少で高級とされます。

韓国の塩職人の間では、「かん水(にがりを含んだ水分)を3年抜けばおいしくなり、10年抜けば薬になる」と伝えられており、このことは非加熱長期熟成天日塩®が健康にとってとても大切であることを私たちに教えてくれます。

その1、その2、その3と、「善い御塩」とはなんだろうと考えてきました。
私たちがたどり着いた結論、

答えは「非加熱長期熟成天日塩®」でした。

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